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    『ICO』『ワンダ』『トリコ』上田文人氏 x『ROMEO IS A DEAD MAN』須田剛一氏が友人として「雨の日のしっとり飲み」対談。似てないようで似ているふたりの、モノづくり論

※こちらはAUTOMATON様によるインタビュー記事を転載させていただいたものとなります

グラスホッパー・マニファクチュアは日本時間の2月10日、完全新規IPとなる『ROMEO IS A DEAD MAN』をダウンロード専売でリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam/Windows)/PS5/Xbox Series X|S。

『ROMEO IS A DEAD MAN』は、とある事件によって分断され消失してしまった宇宙を舞台とする三人称視点アクションアドベンチャーゲームだ。主人公となるのは、FBI時空特別捜査官・通称「時空警察」のロミオ・スターゲイザー。



デッドギアと呼ばれる“超クールなマスク”の装着によって死の淵から引き戻された彼は、分断された時空を跨いで最重要指名⼿配犯たちを追跡すると同時に、恋⼈ジュリエットの突然の失踪にも直⾯することとなる。さまざまな要素が絡んだ奇抜なテーマながらも同作は、Steamのレビューで「非常に好評」を獲得しており、ユーザーからの評価が高い。

そんな同作は、どのような哲学をもって生み出されたのか? 弊誌はグラスホッパー・マニファクチュアのCEOであり、今作のディレクターである須田剛一氏と、同氏と親交のある上田文人氏の対談の場を設け、話を伺った。須田氏の『ROMEO IS A DEAD MAN』開発にまつわる話や、上田氏の過去作に関する話、ふたりのゲーム作りへの向き合い方など、さまざまな話が聞けた。

以下は居酒屋で2時間以上にわたる会話を濃縮したもの。収録は、春終わりの雨の夕方。そうしたムードを想像しながら楽しんでいただければ幸いだ。


『ROMEO IS A DEAD MAN』は、須田氏らしさが出た作品



――始めるにあたり、改めて須田さん、上田さんの自己紹介をお聞かせください。

上田文人(以下、上田)氏:
ゲームデザイナーの上田です。代表作は『ICO』『ワンダと巨像』『人喰いの大鷲トリコ』です。



須田剛一(以下、須田)氏:
グラスホッパー・マニファクチュアの須田剛一です。今回、『ROMEO IS A DEAD MAN』の発売記念にインタビューをしていただけるというので、上田さんをゲストでお招きしました。『ROMEO IS A DEAD MAN』ではプロデューサーとディレクターと脚本、そしてQA(品質管理・テストプレイを繰り返す業務)を担当しています。



――須田さんがQAまでしているんですか。

須田氏:
しましたね。開発の最後に結構ガッツリと調整しまして。QAチームもいますが……QAチームと同等、もしかするとそれ以上の仕事をしていたかもしれません(笑)。

一同:
(笑)

須田氏:
いっぱいバグを見つけましたし、絵や動きをチューニングしました。

――QAでもゲームクリエイターの「らしさ」って出るものなんですか。

上田氏:
ゲームの中のいろいろな要素……たとえばシーンや仕組みが遷移するタイミングなど、細かな部分は人によって感覚がまちまちなんですよね。アクションでもカットシーンでも、数フレームの足し引きなど、細かなところで差が出ます。須田さんの場合は、「ゲーマーとして見たときにどう気持ち良いか」など感覚的なところを上手く調整されていそうですね。

須田氏:
映画で言えば最後の編集作業みたいなところに力を入れました。あとは毎回なるべく初見の感覚でプレイし、初めて遊ぶ人がつまずく部分を考えて調整しました。これは開発スタッフもQAチームも慣れてくると見えづらくなるので。

ですから僕はなるべく心を狭く、人としての器を小さくした目線でそこをガリガリと指摘しましたね。敵の配置を減らしたりマップを移動しやすくしたり、そういう細かな調整がボディーブローのようにじわじわと効いたと思います。

上田氏:
QAに使った時間はこれまでのタイトルより多かったんですか。

須田氏:
元々良い状態で仕上がってきたんですが、それをさらにクオリティアップできる時間がありそうだったので、今作は特に使いましたね。ただ、マスターアップ1週間前でも直していたので、制作チームにはすごく怒られました。でも、もう「クオリティが上がるなら関係ないや」と続けて。やりきった感があります・・・

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