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ゲームプランナー志望必見!企画書を書くための6つのステップを解説
ゲーム業界の職種のなかでも、「ゲームプランナー」は重要かつ人気のポジションです。
このゲームプランナーという職種に新卒で就職するためには、どのような対策をすればよいのでしょうか?
本記事では、ゲームプランナー職を新卒で目指す際に重要となる「企画書の書き方」にフォーカスして解説していきます。
ぜひ参考にして、就活を有利に進めていってくださいね。
<目次>
(1) ゲームプランナーの仕事とは
(2) 企画書を書くための6つのステップ
(3) 好印象な企画書を書くためのポイント2選
(4) ゲームプランナーへの就職に有利なスキル・資格
(1) ゲームプランナーの仕事とは
まずは、ゲームプランナーの主な仕事内容について詳しく紹介します。
◆ゲームプランナーとは
ゲームプランナーはその名の通り、主にゲームを企画する仕事を行います。
しかし、ゲームの企画立案だけでなく、開発の進行やリリース後の運用など、ゲーム制作の開始から終了まで全工程に携わる重要な役割を担うのがゲームプランナーです。
ゲームプランナーの仕事内容は「企画立案」「仕様書作成」「制作進行管理」「テストプレイ」「分析・改善」の5つに大別されます。
この5つの役割について詳しくみていきましょう。
◆ゲームプランナーの仕事内容
●企画立案
ゲーム制作は「企画立案」の段階から始まります。
ゲーム市場や世間のニーズ・自社の強みなどを考慮し、どのようなゲームを制作したいか検討するフェーズです。
概要ができあがったら、その世界観やキャラクター・ゲーム内容などを企画書に落とし込んでいきます。
周囲の人に納得してもらえるような企画にするために、論理的でわかりやすい、見てわかる企画書づくりが求められる重要な仕事といえるでしょう。
●仕様書作成
企画が通ったら、今度は「仕様書」を作成していきます。
仕様書は、ゲームのシナリオやキャラクターなどのグラフィック・サウンドといったゲームの詳細な内容を記述する、いわばゲームの設計図です。
プログラマーやデザイナーはこの仕様書を見て実際にゲームの開発を行っていくため、プログラマーやデザイナーが求める標準フォーマットに沿って仕様書を完成させる必要があります。
また、後々の認識のズレを起こさないためにも、ゲームの全体像を図表や画像を使ってわかりやすくアウトプットすることも重要です。
●制作進行管理
ゲームの制作はプログラマーやデザイナーが中心となって行いますが、仕様書の内容とズレがないか制作の過程をチェックしたり、プログラマーやデザイナーから上がってきた質問に応対したりなど、制作の進行を円滑にするためのサポートをします。
具体的な方向性が決まらないときは、ゲームプランナー自身が技術的な指示をプログラマー・デザイナーに出すケースも少なくありません。
●テストプレイ
ゲームの試作品ができたら、実際にゲームをプレイしてみて問題がないかチェックする「テストプレイ」の段階に入ります。
「デバッカー」という動作確認を行う専門の職種がいる場合は、デバッカーとともに何か問題点がないか念入りにチェックを行い、不具合が発見されたら修正の指示をプログラマーやデザイナーに出すことが必要です。
●分析・改善
ゲームを完成させて発売した後も、ゲームプランナーの仕事は終わりではありません。
制作時の反省点やユーザーの反響などを分析し、次のゲーム制作に活かすための施策を考えていくことが重要です。
特に近年のオンラインゲームの場合、リリース後も季節ごとのイベントを開催してリピーターを獲得したり、効果測定や収益実測を行って随時改善していくことで、中長期的にゲームを運用していくことが求められます。
(2) 企画書を書くための6つのステップ
ゲームプランナーになるためには、やはり「企画を立案する」ことが最も重要なスキルだといえます。
実際、ゲームプランナーの採用において「企画書を提出する」という選考過程は必須です。
ここでは、選考過程においてどのように企画書を書いていけばよいのか、具体的なステップの流れの一例を紹介します。
◆【ステップ1】ジャンルを決める
ゲームの企画書を書く際に最初に決めるのは「ジャンル」です。
ジャンルとは「アクション」「RPG」「パズル」のような種類のことを指しますが、その中から自分が最も得意で書きやすいジャンルを選びましょう。
また、「コンシューマーゲーム」「携帯ゲーム」それぞれで企画書を書くよう求められる場合もあるため、最低2種類のジャンルを選んでおくと安心です。
なお、選考に有利になるようなジャンルというものはありません。
例えばアクションゲームの開発に有利な会社の選考で「アクション」ジャンルを選んだからといって、評価がより高くなるということはないため、注意が必要です。
あくまで「このジャンルでゲームを作りたい」というものを選び、企画書を作成するようにしましょう。
◆【ステップ2】コンセプトを決める
次にコンセプトを考えます。
コンセプトとは、いわば「このゲームで一番売り出したいところ」です。
企画書の中で最も重要なところであるため、時間をかけて慎重に考えるようにしましょう。
新卒採用での企画書作成において特に意識すべきポイントは「新しさ」です。
既存のゲームには斬新なコンセプトを企画に含めることがあるかないかが、企画書のクオリティに最も影響すると考えてください。
新しいアイデアを出すことは決して容易ではありませんが、ゲーム以外にもアニメや漫画などにアイデアはたくさんあるため、これらのコンテンツを意識的にチェックしてみるとよいでしょう。
◆【ステップ3】ゲームの流れを決める
ジャンルとコンセプトを決めたら、今度はゲームサイクルを決めていきます。
どのような段取りでゲームを進めていくのか、ストーリーの概要はどのようなものか、何を達成したらクリアなのかをまとめていきましょう。
プランナーの面接時には、ゲームサイクルの詳細について質問されることが多いです。
例えば戦いのルールはどうするのか、ゲームオーバーになったらどこからやり直しになるのか、といったようなストーリー以外の部分についても詳しく決めておく必要があります。
◆【ステップ4】ターゲットを決める
ここまででジャンルやコンセプト・ゲームの流れが明確に決まっていれば、おのずとゲームの全体像も見えてくるはずです。
決めたジャンルやコンセプト・ゲームの流れを落とし込み、ターゲットとなるユーザーを当てはめていきましょう。
具体的には、「どの年齢層をターゲットとするのか」「女性向けなのか男性向けなのか」などを詳しく設定していきます。
◆【ステップ5】プラットフォームを決める
ターゲットが決まったら、ゲームを販売するためのプラットフォームを決めていきましょう。
家庭用ゲーム機なのかスマートフォンゲームなのか、同じ家庭用ゲーム機でもどのハードを使うのか、自分が作りたいゲームのジャンルやコンセプト・ゲームサイクルに合わせて選択します。
安易な理由でプラットフォームを決めず、面接官に質問されても答えられるよう明確な根拠を持ってプラットフォームを選びましょう。
◆【ステップ6】内容を企画書にまとめる
●ゲームのタイトル
企画書の1枚目は必ず「ゲームタイトル」を入れましょう。
このページにはその他に「氏名」「学校」「学部学科」「ゲームジャンル」「対応機種」「ターゲット」を最低限記載します。
企画書を書く際は、この1枚目が最も重要だと考えてください。
タイトルページで「おもしろくなさそう」と興味を持ってもらえなかったら、その先の部分を読んでもらえず、不合格になる可能性が高くなってしまいます。
必ず次のページを読みたくなるような仕掛けを作っておきましょう。
具体的には、ゲームパッケージのような1枚絵にタイトルやキャッチコピーを入れる形が理想的です。
●ゲーム概要やターゲット・コンセプト
企画書の2枚目に、ゲームの概要やターゲット・コンセプトを記載します。
ここのページで、ゲームについて8割ほど説明できるように作らないといけません。
1枚目のゲームタイトルと2枚目のコンセプトがうまく連動することで、「もっと詳しく知りたい」と思わせるようにすると非常に効果的です。
この2枚目の部分を作る際は、ゲームのパッケージ裏を参考にすると想像できて書きやすくなるかもしれません。
文字ばかり使わず、イラストや画像を利用して視覚的にわかりやすいページづくりを心がけましょう。
●ゲームの仕様や設定・機能など
3枚目以降に、まだ伝えきれていない細かい部分を説明します。
とはいえ、内容が細かすぎて冗長にならないように、企画書全体で5枚程度にまとめるようにしましょう。
アピールしたい重要な部分はなにかを考え、「自分の企画のオリジナリティはどこにあるか」「わかりやすく伝えられているか」を念頭に企画書を作成していくことが大切です。
(3) 好印象な企画書を書くためのポイント2選
よりよい企画書に仕上げるためには、どのようなことに注意して作成していけばよいのでしょうか?
次に、採用担当者に好印象を抱いてもらえるような企画書の書き方・コツについてみていきましょう。
◆なるべくコンパクトにまとめる
採用担当者は数多くの企画書に目を通します。
冗長な企画書を作成してしまうと、読まれる前に選考の対象からはじかれてしまう可能性もあるでしょう。
採用担当者は企画の内容よりも、企画の全体像やそれを端的に伝える能力を見ています。
深くゲームの内容を説明することよりも、簡潔にゲームの魅力を伝えることを意識して企画書を作成しましょう。
◆視覚的にわかりやすく説明する
企画書では、文字よりもイラストや画像などを多く使って視覚的にわかりやすいものに仕上げることが重要です。
文字は読むのに時間がかかりますが、イラストや画像であればイメージがすっと頭の中に入るため、採用担当者が内容を確認するのに手間取らずに済みます。
また、強調したい文字を太字にしたり色を付けたりすることも大切ですが、カラフルにしすぎるとかえって見づらくなってしまうため、 「ベースに黒・白」「強調するために黄色・赤」「枠組みに青」といったシンプルな配色で作成するのがおすすめです。
また、ゲームの世界観に合わせた配色・画像・フォント選びにも気を配りましょう。
例えばホラーゲームの企画書でカラフルな背景・ポップ体を使ったら違和感があり、せっかく作り上げた世界観が壊れてしまいます。
フリー画像やイラストなどもゲームの世界観にそぐわないものが多いため、既存のゲームのスクリーンショットを利用するなど、適切な画像・イラストを選ぶようにしましょう。
(4) ゲームプランナーへの就職に有利なスキル・資格
ゲームプランナーは人気のある職種ですが、ある程度専門的なスキルや資格があったほうが有利になる、難易度の高い職種だといえるでしょう。
最後に、ゲームプランナーを志望する際に有利に選考を進めるためのスキルや資格について紹介します。
◆スキル
ゲームプランナーは多くの業務をこなすため、その分必要となるスキルも多いといえます。
ここでは、ゲームプランナーに求められる主なスキルを4つ紹介します。
●マネージメント力
ゲームプランナーは、プログラマーやデザイナーをはじめとした多くの職種の人と連携をとって業務をこなしていきます。
チームをまとめる立場であるため、制作の進捗や発売までのスケジュールを管理するマネージメント力が求められるでしょう。
●企画力
企画力は、ゲームプランナーの要ともいえるようなスキルだといえます。
「開発が可能かどうか」を考慮しつつ、他のゲームにはない斬新な企画を生み出さなければいけません。
多種多様なゲームが開発されている現代においては、他のゲームと差別化できる新しい要素を盛り込まなければ、売れるゲームを作ることはできません。
ユーザーにとっても、制作するプログラマーやデザイナー・クライアントにとってもおもしろいと思えるような企画書を作ることが重要です。
●論理的思考力
ゲームの企画書や仕様書を作成したら、今度はそれを開発陣や他のプランナーにわかりやすく説明する必要があります。
そのときは、誰もが納得するような、客観的で論理的なプレゼンをするよう心がけましょう。
「なぜこのゲームには売れる勝算があるのか」「なぜこのくらいの予算が必要なのか」といった根拠を示しながら説明する力が求められます。
●課題発見力・分析力
ゲームを企画する際は、「どのようなゲームが流行っているのか」「世代によって人気のゲームが違うのか」といった市場調査から始まります。
このようなゲーム市場のニーズを把握する力は、ゲームプランナーにとって必須のスキルだといえるでしょう。
また、ゲームが市場に出た後も、売れ行きやユーザーからの評価・イベント運営などを通じて分析し、課題を解決したり次のゲーム制作に活かしたりすることが求められます。
◆資格
ゲームデザイナーになるために必要な資格は特にはありませんが、持っていると便利な資格がいくつか存在します。
最後に、所有していると選考で有利になる主な資格についてみていきましょう。
●デザイン系の資格
ゲームプランナー自身がデザインをするわけではありませんが、デザイナーに企画書や仕様書の内容を指示する際にデザイン系の資格が役に立ちます。
主に以下のようなデザイン系の資格の取得を目指すとよいでしょう。
・Illustrator®クリエイター能力認定試験
https://www.sikaku.gr.jp/ns/il/
・Photoshop®クリエイター能力認定試験
https://www.sikaku.gr.jp/ns/ps/
・CGクリエイター検定
https://www.cgarts.or.jp/kentei/about/creator/index.html
●プログラミング系の資格
デザイン同様、ゲームプランナーがプログラミングをする機会は少ないでしょう。
しかし、プログラマーとの連携がしやすくなったり、より細かく精度の高い仕様書が作成しやすくなったりと、ゲームプランナーにとってもプログラミング系の資格は役に立ちます。
・ITパスポート
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
・基本情報処理技術者試験
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/cbt_sg_fe.html
・その他、C++・C言語・Javaといったプログラミング言語の資格
いかがだったでしょうか?
ゲームプランナーは、新作の企画から制作指示・リリース後の運用まで幅広く開発に携わる仕事です。
その分求められるスキルは多いですが、同時に非常にやりがいのある職種であるといえます。
ぜひこの記事の内容を参考にして、ゲームプランナーへの就職を勝ち取ってくださいね。
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